全て自分が悪いという思い込み

自分と関係がないはずのことでも、自分に責任を感じる考え方

カテゴリ:推論の誤り

特徴

全て自分が悪いという思い込みとは、自分に関係がない、あるいは薄いことまですべて自分に原因があると考える認知の歪みです。良くないできごとを理由もなく自分のせいにしてしまい、不必要で過剰な罪悪感を抱えます。

例えば、「プレゼンのコンペで不採用になったのは、私のサポートがチームの役に立たなかったからだ・・・」と、チーム全体の問題を自分のせいにしてしまいます。

全て自分が悪いという思い込みは責任感が強すぎるために起こる、自己否定の思考パターンです。他人と自己の区別が弱く、混同しているため、認知の歪みが起こります。

人は他人に対して、何かしらの影響を与えていますすが、他人はあなたからの影響だけで行動を選択しているわけではありません。それなのに、自分の影響力が他人の行動を決定しているように思い込んでしまうと、「私が悪いんだ・・・」と自己否定をすることになります。

何かうまくいかなかったとして、その原因は色々あるものですが、タイミング・条件・環境・やり方など色々な原因を考慮しないで何でもかんでも自分の責任だと感じると、無駄に傷つくことになり、自己肯定感を下げてしまいます。

また、全て自分が悪いという思い込みの反対の性質は、責任転嫁です。自分の責任を他者のせいにして、責任逃れをします。

例えば、「私のプレゼンが失敗したのは、会場の雰囲気が悪かったせいだ」と、自分の問題を自分以外のせいにしてしまう思考です。「私は完璧な人間だ」「私は失敗してはいけない」のような認知の歪みが強いと、責任転嫁することで自分を守ろうとします。

具体例

「私が通りかかったとき、2人が笑いながら歩いていた。私の悪口を言っていたのだろう」と考える

「全部、私が悪いんだ」「私があの時◯◯していれば・・・」「私のせいで・・・」が口癖

「プロジェクトの失敗はみんなには責任がない、わたしが全部悪いのだ」と感じる

「友人が落ち込んでいるのは、自分のせいに違いない」と思いこむことがある