感情制御の諦め

湧きあがった自分の感情をコントロールすることができない傾向

カテゴリ:不合理な信念

特徴

感情制御の諦めとは、自身の感情のコントロールに関する無力感を正当化する信念です。自分の感情はどうしようもないと思い込んでいて、自らの情緒や感情をコントロールできないのは当たり前であり、不可能であると考えるため、現実に感情や情緒が生じる場面や、そうした場面を予測した際に不安や不満を感じます。

自分の感情をコントロールすることは不可能だと考えているため、もしなにかしらの出来事で怒りやイライラするような感情が湧き出た時、それを統制することができないと考えているため、無駄にその感情を引きずってしまったり、冷静さを失い、感情的な行動に出てしまうこともあるでしょう。

また、不安や自己嫌悪といったマイナスの感情に包まれた時も同じようにその感情に対処することができないため、マイナスの気分を自力で打開することができなかったり、沈んだ気持ちが続いてしまいます。

このように、感情制御の諦めは自分で自分の感情をコントロールすることができないと思っているため、周囲の状況や相手の行動等に自分の気分や感情が大きく左右されてしまいます。

もちろん感情コントロールはむずかしいため、人は多少なりとも感情的になってしまったり、客観性を失った行動をとってしまうときもありますが、ある程度はコントロールすることは可能ですから、まずはある程度は統制できるんだと認識を変えましょう。

具体例

「憂欝な気分は無意識的に生じるものだからどうすることもできない」と思う

「批判されたり文句を言われたりすると腹が立つのは当たり前だ 」と思う

「大きな災難に出会ったら精神的に混乱するのが当たり前である」と思う

「憂鬱、悲しみといった感情はコントロール不可能だ」と思う