答えのない自問自答

答えのない漠然とした悩みをぐるぐると反復してしまう考え方

カテゴリ:推論の誤り

特徴

答えのない自問自答とは、答えの出ない答えのない自問自答を繰り返し自問自答し、対処不能だと結論したりネガティブな結論を導く思考の歪みです。これを『反復思考』ともいい、何度もネガティブな出来事を思い出してクヨクヨ考えこみ、悩み続けることで結果的に憂鬱な気分になります。

例えば、「自分の生きる意味って何だろう?」や『自分はなぜ生まれてきたんだろう?』『どうしてこんな親のもとに生まれてきたんだろう?』という答えのない自問自答が自分の頭の中でぐるぐると彷徨います。

問題解決の手段や、対処法などを考えるわけでもなく、ただただ反復して悩み続けます。自分がコントロールできないことについて延々と思い悩んでも、残念ながら何も解決しないどころか、時間とエネルギーを浪費するだけです。

これはストレス以外の何ものでもありません。そのため、不安感やうつ症状の増大、集中力・注意力の低下などをもたらす可能性があります。(精神医学では、自らの欠点や問題点を繰り返し考えることは、危険な精神的習慣だと考えられています。)

また、イェール大学の研究では、こういった考えても仕方のないことをくよくよと考え込むような、抽象的な反芻傾向の強い人は落ち込みやすく、ストレスを感じる出来事に遭遇すると無気力状態に陥りやすい傾向があるとわかったそうです。

具体例

「なぜこんなことになってしまったのだろう」と後悔することがある

「どうしてこんな親のもとに生まれたのか?」と考え込むことがある

「生きる意味ってなんだろう?」と考えることがある

「喫茶店で友人を待っていたが約束の時間になっても 友人が来ない」という状況で 、“なんで友人は来ないんだろう?”や“なんでこんなことが起きるのだろう”と友人が現れない原因を繰り返し考える